金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

世界の黒澤監督 赤ひげ

赤ひげ     1965年

 

物語

江戸時代の小石川養生所を舞台に、そこに集まった貧しく病む者とそこで懸命に治療する医者との交流を描く。老医師の赤ひげと、長崎帰りの蘭学医である若い医師・保本登との師弟の物語を通して、成長していく若い医師と貧しい暮らしの中で生きる人々の温かい人間愛を描く。

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やはり黒澤監督の映画は見応えありますね。

原作は山本周五郎の「赤ひげ診療譚」ですが、山本周五郎をして原作より良いと言わしめたそうです。赤ひげのモデルとなったのは小川笙船という医師で小石川養生所の開設に携わった人物だそうです。
作品テーマはヒューマニズム(ど直球)です。人物描写や映像や演出も凝っていて、佐八で使われた風鈴とか凄く印象に残るシーンがたくさんありました。

180分の長編ですが、エピソードがいくつかあって、テレビなら数回分の話しをまとめた感じです。
映画には途中休憩が入り(面白いのはDVDにも休憩時間が収録されている)後半の、おとよと長次の話がクライマックスとなっている。
貧困とか死とか暗い話が多いのですが、エンデイングの赤ひげと安本のやりとりが明るく、人情と希望を感じる後味の良い作品でした。 

 

おまけ
黒澤監督ですが、「赤ひげ」は完璧主義を徹底してシナリオ執筆に2年、撮影に1年半もの期間をかけたそうです。撮影期間の延長から大幅な予算超過から東宝との関係は悪化。東宝との専属契約は解除されます。
この後、ハリウッド進出のゴタゴタとか自殺未遂とか人生のスランプって感じですね。

 

※今年3本目の映画。目標36本。