雨月物語 1953年
溝口健二 監督
物語
上田秋成の雨月物語の 「浅茅が宿」と「蛇性の婬」が原作とした映画。戦国時代を舞台にした幽霊譚。
溝口健二の映画を初めて見ました。
黒澤明と並び、小津安二郎、溝口健二は世界で高く評価されている。本作「雨月物語」はベネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞作で、とりあえず、溝口映画の入門にはいいかな、と思い手にとった次第です。
印象に残るのは京マチ子の妖艶(実は妖怪なんだけど)な演技ですね。溝口監督は女性映画の巨匠と言われていますが、納得。女な情念を感じさせます。
あとは、湖のシーンの幽玄さ。源十郎と宮木の今生の別れとなりますが、雰囲気のあるシーンでした。
宮木の幻と再開する源十郎。死んだ後も夫を気遣う女性の優しさを感じさせます。
初の溝口映画ですが、思っていたより観やすい映画でした。また他の作品も観たいな。
※今年66本目の映画鑑賞