金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

喜劇 駅前弁当

喜劇  駅前弁当      1961年

物語

東海道線浜松駅の駅前に「互笑亭」という駅弁屋がある。そこの店主・景子(淡島千景)は夫に先立たれた未亡人。一緒に店を経営する弟・次郎(フランキー堺)は頼りないため、亡き夫の友人で織物工場の社長・柳田金太郎(森繋久彌)と、ストリップ劇場の主・堀本孫作(伴淳三郎)にある相談をする。
 大阪の大資本家・倉持大作(アチャコ)という男が、景子の店の拡張に金を出資しても良いと言ってきているので金太郎たちにも会ってほしいと言うのである。しかしいざ会ってみるとこの大作というのが厄介な男で、金太郎と孫作がひいきにしている芸者に手を出したり、孫作の小屋にいるストリッパーを宴席ではべらしたりと次々に騒動を巻き起こす。
 一方、次郎は惚れていた女性に騙されていたことが分かり、今度は慰めてくれた千代(黛ひかる)に惚れ込んでいく。

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駅前シリーズ第3作目。シリーズとしての安定感は増しましたが、第1作目の文芸的な香りは微塵もなく通俗的です。お色気シーンもありの大喜劇でした。

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伴淳は絶好調。フランキー堺坂本九ら若手が大活躍。アチャコとか人気者も出演して賑やかですが、看板の森繁が、いまひとつ目立ってなかったりします。残念。

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浜松を舞台にしたご当地映画として、バイク、モーターボート、音楽教室(ハーモニカ)等、ヤマハの商品がたくさん出てきます。

観光地もたくさん紹介していて、当時の様子が楽しめますが、一押しは、浜松オートレースのシーン。当時は舗装していないレース場を土煙を上げて走るバイクはカッコよかった。

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いかにもなエンディング。終わりよければ全て良し。

※今年110本目の映画観賞