金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

人生、ここにあり!

人生、ここにあり!         2008年

ジュリオ・マンフレドニア監督

物語

ネッロは筋金入りの組合活動家。その熱心さが事なかれ主義の幹部に疎まれ、労組を追われる。新たに着任した協同組合は、退院しても行き場のない精神障害者たちに切手貼りのような補助業務をあてがう無気力な職場だ。ネッロは早速、会議を開き、障害者たちに組合員としての自覚を促し、床の寄木貼りという新事業を起こすことを決める

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イタリアで動員数40万人超、54週ロングランの大ヒットを記録し、イタリア・ゴールデングローブ賞を受賞した作品。

バザリア法により精神病院を廃止したイタリアで起こった実話を映画化したヒューマンドラマ。

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イタリアで大ヒットしたコメディということで鑑賞したら、コメディというよりは、精神障害者の労働参加と人権確保を支援した労働活動家の話というヒューマン・ドラマでした。

原題は Si può fare (やればできる)、「精神障害者でも労働者として働ける」であり、「世界で初めて精神病院を廃止したイタリアの成功」という意味もあるのでしょう。(邦題「人生、ここにあり!」センスのなさすぎ…)

想像していた内容とは違いましたが、いろいろ考えさせられる内容だし、素晴らしいヒューマン・ドラマでした。犬も歩けば名画に当たる。

※今年148本目の映画観賞。

 

[ 映画で勉強 ]

フランコ・バザーリア(1924-1980)

イタリアの精神科医。世界に先駆けて精神病院(マニコミオ)を廃絶し、地域で治す精神医療の創出に尽力し、全世界に強い影響を与えた。精神医療の改革者。

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