静かなる男 1952年
ジョン・フォード監督
物語
アメリカで活躍していたプロボクサーのショーンが、引退後、故郷アイルランドに帰ってくる。その後ショーンは、近くで生活しているメリーと恋仲になる。
しかし、ショーンをよく思わないメリーの兄で乱暴者のレッドが二人の結婚に猛反対し…
モーリス・ウォルシュの短編小説をジョン・フォード監督が映画化。第25回アカデミー賞では作品賞を含む7部門にノミネートされて、フォードの4度目の監督賞とカラー撮影賞の2部門を獲得した。
アイルランド移民の子としてアメリカで生まれたジョン・フォード監督が故郷アイルランドに思いを馳せて製作したドラマ。
目を引くのはアイルランドの牧歌的な風景。ロケ地はコングという町で観光でも人気があるそうだ。映画のシーンの銅像がある。↓
ドラマに出てくるアイルランドの風習や人々の気性が興味深い。
ショーンと義兄レッドの殴り合いは、「紅の豚」みたいですが、殴り合った後は後腐れもなく爽やか。情熱的で気性が激しい女性達もアイリッシュの特徴なのかな。男は男らしく、女は女らしい。
心に残る名画です。映画を観たらアイルランドに行きたくなりました。
この作品は、地味な内容から予算がつかず、製作に辿り着くまで15年間もかかり、ジョン・ウェインら仲間たちの協力もあり完成したそうです。ジョン・フォード監督の愛情がこもった作品ですね。
僕が観た廉価DVDの画質が悪く残念でした。いつかBLのリマスター版で観直したい。
※今年55本目の映画鑑賞