遥かな町へ 2010年
サム・ガルバルスキ監督
物語
パリ在住の漫画家、トマ・ヴェルニアは48歳の中年男性。乗り間違えた電車で、途中下車した駅が偶然生まれ育った町。母の墓の前で、14歳の自分にタイムスリップする。
そこはまさに父が失踪しまう数日前であった。14歳に戻ったトマは繰り返される人生のなかで、父がいなくなってしまう理由を知ろうとするのだが…
谷口ジローの漫画「遥かな町へ」を原作としたフランス映画。(原題:Quartier Lointain)
誕生日に突然、失踪してしまった父親、その後、心労から若くして亡くなった母親への想い。もし、父親が失踪する前に戻れたら…。
1967年を舞台にした映画。日本もそうですが、社会の変化でフランスでも夫婦の離婚が増えてきた時代だと思います。
両親の離婚(映画では失踪ですが)は子どもには受け入れ難いことですか、48歳にもなれば両親の事情を理解し許すことができるかもしれません。そんなIFをタイムスリップという仕掛けで見せてくれるドラマです。
原作の谷口ジローさんは日本よりもヨーロッパで高く評価されていたのですね。既にお亡くなりになっていたことも知りませんでした。
ストーリーはあっさりしていますが、心打つ内容でした。
※今年98本目の映画鑑賞