ジャズ大名 1986年
岡本喜八監督
物語
南北戦争が終り、解放された黒人奴隷のジョーは、弟サム、従兄ルイ、叔父ボブの3人に再会した。彼らはニューオリンズから船に乗り故郷アフリカへ帰るはずが、メキシコ商人に騙されて香港行きの船に乗せられる。ある日、病気で死んだボムを残し、大嵐の中ボートで脱出を図った3人は駿河湾の庵原藩に助けられる。音楽好きの藩主は彼らの演奏するジャズの虜となり…
筒井康隆原作。江戸時代末期、アメリカから駿河の国の小藩に流れ着いた黒人3人が、音楽好きの大名と出会い、城中でジャムセッションを繰り広げる。
1860年には未だジャズというスタイルは出来上がっていないけど、黒人音楽のプリミティブで力強いスタイルは日本の祭囃子や和太鼓にも通じるから、大名がジャズに夢中になる設定は不自然には感じない。
戊辰戦争が起こり官軍と幕府軍が城中を行き来し「ええじゃないか」を連呼する民衆まで城を通行するが、そんな事は一切お構いなし。セッションは白熱していき、やがて明治維新になる。
「戦争なんて馬鹿なことやってないで、もっと楽しもうぜ!」というシンプルなメッセージがいい。
タモリさんもゲスト出演していました。
※今年145本目の映画鑑賞