暖簾 1957年
川島雄三監督
物語
戦前戦後の激動の時代、大阪を舞台に15才で昆布屋に丁稚奉公した八田吾平は幾度もの困難を乗り越え暖簾を守り続ける。
山崎豊子さんのデビュー作。モデルは小倉屋山本で創業嘉永5年で現在も続く昆布屋さん↓
映画の中での浪花屋さんの暖簾はこれ↓
さて、物語(ネタバレ)ですが、
15才で淡路島から出てきた吾平は、昆布屋の主人、浪花屋利兵衛に拾われ丁稚奉公し、懸命に働き、暖簾分けをしてもらうまでになる。
同じ浪花屋に奉公していたお松と恋仲であったが、吾平を見込んだ利兵衛から姪の千代との縁談を押し付けられ千代と結婚する。
台風で工場が水害に遭うなどの困難もありながら、なんとか受け継いだ暖簾を守ります。
しかし太平洋戦争では、昆布の仕入れできなくなり、家屋や後継ぎの長男も失います。吾平は意気消沈しますが、昆布など見向きもしなかった次男の孝平が家業を再建させようと一念発起して暖簾を継ぎます。
孝平の商いが軌道に乗ってきた頃、吾平は倉庫での作業中に亡くなる。最後まで昆布一筋生きた吾平を、お松と千代が見とります。
原作自体の面白さに加えて、森繁久彌、山本五十鈴、乙羽信子ら俳優陣も充実していて見応えある作品になっている。川島雄三監督のキレのある演出も素晴らしい。これは本当に名画だなあ。
※今年156本目の映画鑑賞。