金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

さらば愛しきアウトロー

さらば愛しきアウトロー        2018年
デビッド・ローリー監督
物語
時は1980年代初頭、アメリカ。ポケットに入れた拳銃をチラリと見せるだけで、微笑みながら誰ひとり傷つけず、目的を遂げる銀行強盗がいた。彼の名はフォレスト・タッカー、74歳。被害者のはずの銀行の窓口係や支店長は彼のことを、「紳士だった」「礼儀正しかった」と口々に誉めそやすのだった。

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ほぼ実話ベースの作品。主人公のフォレスト・タッカーは15歳で初めて刑務所に入り、犯罪を繰り返し何度も刑務所への入所している。18回もの脱獄を成し遂げた脱獄アーティストとしても知られている。

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ロバート・レッドフォード俳優引退作。

80歳を超えても渋いネ。引退作も銀行強盗の役ですが「明日に向かって撃て」をオマージュしたような演出もあり、まさにレッドフォード(とファン)のための映画と言える。

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ジョン・ハント刑事。タッカーを捕まえたいという思いの反面、タッカーの生き方にも魅力を感じ始める。あまり活躍するシーンが少ないのが残念。

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タッカーの最後の恋人となるジュエル。運命的に出会い、彼は堅気ではないと感じながらも心を奪われてしまう。

ジュエルはタッカーの3度目の奥さんをモデルにしたキャラクターだが、実際のタッカーが彼女と出会ったのはタッカーが60才の時、2年後の1982年に結婚している。彼女はタッカーを金持ちのブローカーと信じていて、本当の稼業は全く気が付かなかったらしい。

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実話ベースで興味深いストーリー。ロバート・レッドフォードが演じたタッカーは、まさに「愛しきアウトロー」です。

辛口なことを言うと、派手なアクションもなくサスペンスとしての緊張感もいまいち。この映画でロバート・レッドフォードが引退するのは少し残念な気がした。

今年197本目の映画鑑賞。