明日を夢見みて 1995年
物語
1953年のシチリア島が舞台。田舎町にトラックでやって来たジョーは、町の広場にテントを張った。そしてカメラを構え、新人オーディションへの参加を呼びかける。その費用は、たった1500リラ。しかしジョーは、ただの詐欺師だったのだ。そうとも知らず人々は、カメラの前で大騒ぎを繰り広げる…
「ニューシネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督作品。ヴェネツィア国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞。
映画の新人スター発掘を騙る詐欺師の物語。詐欺師のカメラを通して写し出される人々に、監督のシチリア愛が溢れています。
映画スターになることを夢見る、貧しい孤児の少女ベアータとの物語は、不幸で救いのない結末になります。失ってから真実の愛に気づくという展開はフェリーニの「道」にも似ていますね。
※今年220本目の映画鑑賞。