金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

午後の曳航

午後の曳航                            1976年

ルイス・ジョン・カリーノ監督

物語

イギリスの小さな港町、未亡人である母アンと二人で暮らす13歳の少年ジョナサンはある日、町に入港した巨大な外洋船を見学に向かう。そこでジョナサンは乗組員のジム・キャメロンに会い彼に憧れを抱くようになる。そしてアンもまたジムへ男女としての特別な感情を寄せることになる。3人で会う事を繰り返す中、ある夜、ジョナサンは部屋の小さな穴から母親とジムとの情事を覗き見てしまう。ジムに対するジョナサンの気持ちは憧れから憎しみと怒りに変わり始める…

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三島由紀夫原作の日米英の合作映画。小説の舞台を横浜からイギリスに移して作られた作品。

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未亡人の母アンとジョナサンの前に現れた船乗りのジム。最初ジョナサンは海の男の強さと純粋さを崇拝したが、母アンがジムと恋愛関係になるとジムが海を捨てて母と結婚するということを聞いて激しく動揺する。

ジョナサンにとってはジムが凡庸な陸の男になることは堕落であり裏切りだった。

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ジョナサンが所属する同級生の秘密クラブの首領は、大人達の裏切りに対する報復としてジムを処刑することを煽ります。そしてジョナサンらはジムの殺害を実行に移すのでした。

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丁寧な作りで、三島由紀夫の原作に対するリスペクトを感じるけど、プロットだけ追うと中二病の少年犯罪みたいで映画としてはイマイチ⤵︎

映像では語られない少年の内面的な世界、こういう表現は小説(活字)方がいいのでしょうね。

※今年13本目の映画鑑賞。