金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

もやもや日記 : 気になるコロナニュース

コロナで、旅行や外出も自粛気味だけど、インドアで落ち着いて、さあ、映画でも観るかという、そういう雰囲気でもない・・・
映画よりリアルワールドの方がスリリング(不謹慎ですが)になってはいけませんね。困ったものです。

僕が、気になるコロナニュース 4つ。

① 何とか持ち堪える日本

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このデータは不思議ですね。検査数が少ないという批判もあるけど、それでも少ない。

ミステリーですね…

握手やハグをしない文化、国民の清潔癖、従来からのマスク着用の習慣など、いろいろな要素があると思いますが、真相は分かりません。

 

② 混乱する世界経済

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アメリカでも感染拡大し、市場が大パニックに陥る。

トランプは「ツイッターに「昨年1年間にインフルエンザで死亡した米国人は37000人にのぼったが、なんの閉鎖もなかった。新型コロナの感染が確認されているのは現時点で546件、死者は22人。考えてみてくれ」と書き込んだ。

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トランプの言うことは楽天的に聞こえるかもしれないが、実際、ウィルスの致死率は当初考えられていたより低く、罹患しても8割の人は軽症と分かってきている。

いまやウィルス自体の危険性より、過剰な封鎖対策による経済への影響の方が心配と言うのは本当だろう。

経済や政治がどうなるか気になりますね。

 

③ 温かくなったら収束?

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日本では北海道の感染者数が多く、沖縄や九州では少ない。寒い地方は暖房のため、気密性が高く換気が悪いことが一因しているらしい。でも、それだけだろうか?

気温や湿度は、ウィルスの感染に影響を与えないのだろうか。WHOは否定しているが、温かくなったら収束するのではないかと期待しています。

 

④新型コロナウィルスの起源

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遺伝子の分析だとコウモリのウィルスに近いらしいのですが、新型ウィルスは本当に自然発生したのでしょうかね?

ネットでは武漢にあるウィルス研究所からの流出も囁かれていて、これを陰謀論と一蹴する記事もあるのですが、まだウィルスの起源は解明されていません。

科学的に究明してほしいものです。

 

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コロナ退散、山伏が祈願。早く落ち着いて欲しいです。

おしまい。

狼たちの午後

狼たちの午後                 1975年

シドニー・ルメット監督

物語

ニューヨーク、猛暑の白昼。銀行に3人組の強盗が押し入る。しかしそのうちのひとりは逃亡。その上、銀行には小額の現金しかなかったことがわかる。犯人のソニーとサルはあっという間に警官隊に包囲され、人質とともに篭城せざるをえなくなる。一方、集まった野次馬たちは犯人を応援するという異常な事態に…

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1972年にニューヨークのブルックリン区で発生した銀行強盗事件を題材にした実話もの。アカデミー賞で作品賞ほか6部門にノミネート。フランク・ピアソンが脚本賞を受賞した。

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↑犯人の容姿がアル・パチーノに似ていたためパチーノが主演に選ばれたらしいが、彼の熱演が素晴らしい。もし他の俳優だったら、ドつまらない映画になっただろう。

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犯人のソニーベトナム帰還兵。バイ・セクシュアルで女性の妻のほかに、ゲイの彼女がいて犯行の動機はその彼女(男)の性別適合手術の費用を得るためだった。

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銀行を取り囲む野次馬には、犯人を応援する人やゲイの権利を訴える人たちが加わって騒然となります。単なる銀行強盗事件以上の反響があったみたいですね。(下はリアル)

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アル・パチーノだけでなく相棒のジョン・カザールもいい味出していたね。

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アル・パチーノの真に迫った演技が最高でした。

※今年21本目の映画鑑賞。

パーフェクト ワールド

パーフェクト ワールド         1993年

クリント・イーストウッド監督

物語

1963年テキサス。刑務所を脱走したブッチと相棒は、フィリップという八歳の少年を人質にとって逃避行をつづけていた。だが相棒が少年をレイプしようとし、ブッチは相棒を射殺してしまう。それ以来フィリップは、死んだ父の姿をブッチに重ねて見るのだった……

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脱獄犯と人質の少年との交流、そして男を追う警察署長の苦悩を描いた犯罪ドラマ。クリント・イーストウッドケビン・コスナーの顔合わせが話題となった。

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脱獄犯ブッチと人質の少年フィリップ。二人は家庭に問題があり父親の愛情を知らないという共通点がある。そんな擬似親子が警察に追われ逃走するロードムービー

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警察署長ガーネットと州知事の命令で派遣された犯罪心理学者のサリー。W主演のようなクリント・イーストウッドの存在感。

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父親と息子というハリウッド定番のテーマ。子役も可愛いらしくて、売れ線狙いと分かっていてもラストシーンに泣かされます。いい映画ですね。

※今年20本目の映画鑑賞。

昔々、アナトリアで

昔々、アナトリアで              2011年

ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督

物語

殺害され草原に埋められた遺体を探し出すため、容疑者を連れて来た警察官、検察官、検死医、発掘作業員ら一行。男たちは日常の話題や自殺や死について様々な会話を交わしながら捜索を続けるが、容疑者の供述が曖昧なため、遺体はなかなか見つからない広大な草原をさまよう男たちは、次第に苛立ちを募らせていく

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「冬の街」(2003)でカンヌ国際映画祭グランプリ、「スリー・モンキーズ」(08)で監督賞を受賞しているトルコの名匠ヌリ・ビルゲ・ジェイランが、第64回カンヌ国際映画祭で自身2度目となるグランプリを受賞したドラマ

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大草原での遺体捜索。遺体がなかなか見つからないで苛々する展開。警察官、検察官、検死医らの会話から窺える、それぞれの人生。

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後半は遺体の検死。遺体にある異常が発見されるが、敢えて検死医は報告書に記載しない。

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この映画は答えのないミステリー、すっきり解決しないのね。観客に事件や登場人物の背景を考えさせる。テンポが緩くて眠いけど、”渋い”映画でした。

※今年19本目の映画鑑賞。

もやもや日記 : コロナ対策のお国柄

新型コロナウィルスの危険を身近に感じるようになってきました。この脅威に対する日中韓の対応の違いが興味深いです。

 

🇨🇳中華人民共和国

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武漢を封鎖。「戦時管制」を掲げて住民の外出を全面禁止するなど強力な感染対策が行われる。お国柄、公共の利益が優先されてプライバシーは配慮されない。感染者が行った場所などの情報がネットに詳細に公開されている。

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↑マスクを着けて安全な北京市内を視察する習近平さん。この国では政府の感染対策やリーダーの対応を批判すると逮捕されたり行方不明になるのだ。

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中国人の発想力と行動力には敬服。

 

🇰🇷韓国
日本の杜撰な対応を冷笑していて日本をウィルス汚染地域に認定しようかと国会で議論をしていたら、宗教団体から感染拡大。僅か数日間で感染者数は日本を超えた。

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「No.31」31番目の感染者が診断を拒否。病院を抜け出して、宗教の集会や食事会に行き、1人で何百人にも感染させた…。
唖然とする話だが、これもお国柄。船が沈んだり橋が落ちたりと、常識が通用しない国なのだ。

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文在寅大統領は、国民が感染爆発で大騒ぎしている中、呑気に「パラサイト」の監督と昼食会をしていていて批判された。

 

🇯🇵日本
政府チャータ機で武漢から邦人救出するが、用意したホテルに人数分の部屋がないというお粗末さ。

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ダイヤモン・プリンセス号では乗客を個室に隔離するが、乗員やスタッフにウィルス検査もせずに乗客の世話をさせたため、船内で感染者が増える結果に…。

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14日も拘束したが、下船させた乗客から陽性反応が出て隔離が失敗だったことが露呈。

またクルーズも船で働いた厚生労働者の職員や医療スタッフをウィルス検査をせずに職場に帰すという杜撰な対応で世界中を驚かす。

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我が国ながら、どうしたのと思わざるえない。

 

おまけ、
⭐︎台湾

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蔡英文総統。素早く、水際対策を陣頭指揮。5月の就任式典の準備をストップして、新型肺炎に対する特別法をスピード成立させる。台湾は素晴らしいリーダがいて幸せだよ。

おしまい。

ヘッドライト

ヘッドライト                   1955年

アンリ・ヴェルヌイユ監督

物語

パリ~ボルドー間を往復する長距離トラック運転手のジャン。定宿の「ラ・キャラバン」に着いた彼は、2年前のクリスマスのことを思い出す。そこで出逢ったウェイトレスのクロチルドのことを。冷たく陰気な家庭に嫌気がさしていたジャンは、やがて若いクロチルドと恋に落ちた。次第に深い仲になってゆくが、ジャンは失業、妊娠していたクロチルドはジャンを探してパリへ赴く…

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セルジュ・グルッサールの小説「重要でない人たち」の映画化した作品。名優ジャン・ギャバンが主演した。

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不倫の話ですね。男は初老の長距離ドライバー、妻と3人の子供がいるが、長い間、家を空けているせいで家族としっくりしない。
女は、15才の時に両親が離婚して、2年後に母が再婚して実家を追い出される。頼る人もなくトラックが停車する安宿の女中として働く。
孤独な二人は、親子ほど年齢が離れているにもかかわらず道ならぬ恋に落ちてしまう…

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主演はジャン・ギャバン。老いても渋いね。

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ハッっとするのはヒロイン役のフランソワーズ・アルヌール。彼女は日本で大変人気があったそうです。

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石ノ森章太郎の「サイボーグ009」 の003のフランソワーズ・アルヌールは彼女がモデルのようですね。

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薄幸な美人、道ならぬ恋。演歌ぼくって日本人好みな感じですね。実際、この映画は本国フランスより日本で受けたそうです。なかなかいい映画でした。

※今年18本目の映画鑑賞。

夜                          1961年
ミケランジェロ・アントニオーニ監督
物語
ある日の午後、作家のジョヴァンニと妻リディアは、病床にある友人の作家トマゾを見舞った。かつてずっとリディアを愛し続けた男トマゾ。もはや回復の見込みはなく、自分をずっと愛してくれた男性の、死を前にしたその姿を見て、リディアの心が激しく波打つ。彼女はトマゾではなくジョヴァンニを選び、作家夫人として何不自由のない毎日を送っていたが、その生活に得体の知れぬ不安が徐々に広がっていくのだった…

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イタリアの巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ監督作品。彼の代表作「情事」(1960年)、「夜」(1961年)「太陽はひとりぼっち」(1962年)は、「愛の不毛三部作」と呼ばれている。本作「夜」ベルリン国際映画祭金熊賞を獲得した。

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スタイリッシュな映画。音楽はイタリア・ジャズ界の鬼才ジョルジョ・ガスリーニが担当している。

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この映画、これと言ったテーマが無い。「男と女と一台の車があれば映画が撮れる」と言ったのはゴダールですが、まさにそんな感じで、ただ男と女を描いている。

愛の不毛、マルチェロ・マストロヤンニジャンヌ・モローの”冷たい"演技が印象的でした。

※今年17本目の映画鑑賞。