ミリオン ダラー・ベイビー 2004年
物語
ボクシングを通した、老トレーナー フランキーとボクサー志望の女性マギーの強い絆を描いた物語。アカデミー賞主要4部門を受賞。
クリント・イーストウッド監督の映画はいつもテーマが重たく気楽に観られない。
本作「ミリオンダラー・ベイビー」もそんな作品、ボクシングで成功を目指す女性の物語だ。アメリカンドリームが自己責任の伴う厳しい選択であることを教えてくれる。
ハッピーエンドにならないがフランキーのマギーに対する愛情が伝わるエンディングだった。
「クリント・イーストウッド監督について」
民主党支持者が多いハリウッドで、クリント・イーストウッドは共和党支持者で、自らをリバタリアンだと公言している。
リバタリアニズムとは、個人の自由を最大限に尊重すべきで、政府は防衛など最低限のことだけをすべき、というアメリカの伝統的な政治思想である。
自分の生き方は自分で決める、それがアメリカだ。
前記事のフォレスト・ガンプもそうだが、そういう思想背景や価値観を知らないと、映画のテーマを深く理解できない。クリント・イーストウッド監督はそういう映画が多い。