パープル・レイン 1984年
物語
ミネアポリスのライブ劇場ファーストアベニューを舞台に主人公キッド(プリンス)率いるバンド「ザ・レボリューション」がライバルバンド「ザ・タイム」と競う。
家庭問題やバンドメンバーとの不協和音、恋人との不和を乗り越えてステージに立ち、ナンバー1バンドの地位に上り詰める。
この映画の魅力はプリンスの音楽そのもの。プリンスが演じたキッドのバンド「レボリューション」の曲は勿論、ライバルバンド「ザ・タイム」の曲、劇中でザ・タイムがプロデュースするアポロニアの曲、更には映画のBGMも含めて、全てプリンスが作っており、ストーリーと完全に調和した曲はミュージカルのようだ。最高のロック映画である。この映画でプリンスは世界的なロックスターになった。
脚本・監督はアルバート・マグノーリ。有名な映画監督ではないが、それでも映画作品として鑑賞できる。
後でプリンス自身が監督をした「アンダー・ザ・チェリームーン」や「グラフィティ・ブリッジ」などはミュージックビデオとしてはともかく、残念だが映画作品として楽しめるものではない。
サイン・オブ・ザ・タイム 1987年
プリンス自身が監督したフィルムコンサート映画。プリンスの最高潮と言って良いライブ映像が見られる。
モーツァルトが18世紀の天才ミュージシャンとすれば、20世紀の天才ミュージシャンはプリンスだと思う。
特に1984年から1987年の3年間は彼の音楽がミュージックシーンをリードしていたと言って過言でない。
プリンスは2016年に享年57歳の若さで亡くなった。鎮痛剤の過剰摂取が死因だった。生きていれば更に多く楽曲を作っていただろうと思うと誠に残念だ。