金魚のうたた寝

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小説 : 夏の祈りは

夏の祈りは        須賀しのぶ

 

文武両道の県立北園高校にとって、甲子園への道は遠かった。格下の相手に負けた主将香山が立ち尽くした昭和最後の夏。その十年後は、エース葛巻と豪腕宝迫を擁して戦った。女子マネの仕事ぶりが光った年もあった。そして今年、期待されていないハズレ世代がグラウンドに立つ。果たして長年の悲願は叶うのか。先輩から後輩へ託されてきた夢と、それぞれの夏を鮮やかに切り取る青春小説。

夏の祈りは (新潮文庫)

県立北園高校を舞台に、時代毎の野球部の物語が連作となっています。先輩から後輩に託される熱い想いが感動的でした。

 須賀しのぶさんの小説を読むのは初めてですが、文章スタイルが平易で読みやすく、それでいて心理描写が的確で登場人物の想いがしっかり伝わってきます。読後感も爽やかで、なかなか良かったです。

 

※ 今年2冊目の小説。