バードマン あるいは
(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督
物語
かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡した俳優リーガン・トムソンは、落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。
2015年度のアカデミー賞主要4部門(作品賞・監督賞・脚本賞・撮影賞)受賞作。
撮影賞
まず全編のほとんどがワンカットのように撮影されているのは素直に驚いた。チャレンジングな撮影に感心してしまう。撮影監督のエマニュエル・ルベツキはゼロ・グラビティに続いての受賞。
撮影監督エマニュエル・ルベツキ
現実と虚構、人生と舞台がシームレスに交錯する脚本が凝っていて面白い。現実なのか虚構なのか考えさせられる映画のラストは印象的。
監督賞
メキシコ出身の新進気鋭の映画監督。イニャリトゥ監督。既に巨匠。
受賞を逃しているが、作品中に使用されていたジャズドラムが効果的。
作曲家のアントニオ・サンチェス。
主演のマイケル・キートンも主演男優賞を逃したが、追い込まれた俳優の狂気を熱演していた。バットマンを演じていたマイケル・キートンだから、この役に完全にハマり。
作品賞
ノミネート作品では「6才のボクが、大人になるまで。」とか「アメリカン・スナイパー」など有力作品があったが、本作品が受賞作になった。
興行収入では全米45億円程と振るわなかった。ちなみに、この年(2014年)の興行収入No.1はトランスフォーマー。売れる映画=いい映画ではないが、ビミョーな受賞だなと思う。
※今年18本目の映画鑑賞。