物語
テキサス州の町パリをめざす男。彼は失踪した妻を探し求めていた。男は、4年間置き去りにしていた幼い息子との間にも親子の情を取り戻す。そして、やがて巡り会った妻に、彼は愛するがゆえの苦悩を打ち明ける……。
ハリー・ディーン・スタントン主演の「パリ、テキサス」。先月、彼の主演する「ラッキー」を観て、この作品も観てみようと思った。
この映画ではハリー・ディーン・スタントンは、愛する妻と息子を捨てて4年間失踪した主人公トラヴィスを演じる。映画の冒頭、彼は記憶喪失の状態であるが、徐々に辛い過去の記憶を取り戻していく。再生が映画のテーマ。
「パリ、テキサス」は1984年、第37回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞していて、ロードムービーの傑作と言われている。
トラヴィスの息子ハンター。一緒に行方のわからない母親を探しに行く。親子のロードムービーって、やっぱりいいな。
トラヴィスの別れた妻ジェーン（ナスターシャ・キンスキー）はヒューストンの風俗店で働いて、トラヴィスは「のぞき部屋」のマジックミラー越しに再開します。
トラヴィスの話からマジックミラー越しのジェーンも相手の正体が分かるのだが、結局、2人は直接会わずに鏡越しに話をします。
男は女を一方的にしか愛せず、女は自分の姿しか見ることができなかった… 過去の2人の関係を象徴するようなシーンです。
テキサスの乾いた風景、哀愁漂ようライ・ クーダーのスライドギター。スタイリッシュな"大人"の映画で、点数をつけたら100点満点です。
ただ、僕は、どうも"大人"のセンスが不足しているようで、正直、この映画の2時間30分は長く感じてしまいました。この映画は"大人"検定ですね。
※今年56本目の映画鑑賞
