早春 1956年
小津安二郎監督
物語
蒲田に住む若いサラリーマン(池部良)が通勤電車で知り合ったサラリーマン仲間たちと遊ぶようになるが、それがもとで同僚のちょっと不良っぽい娘(岸恵子)と関係を持ってしまい、そもそも気まずかった妻(淡島千景)と決定的不和となりかけ…。
夫が浮気して、最後は夫婦仲直りして「雨降って、地固まる」みたいな話ですが、なんか当人になったようなで目が離せません。
浮気の話以外に、所々でサラリーマン哀歌みたいな会話が差し挟まれます。高度成長で増えた新しいライフスタイルに悲観的な見方をしていたようです。
岸恵子さん綺麗ですね。誘惑されそう。岸恵子さんって、僕のイメージだとフランス在住のマダムですが、若かりし頃を見ると驚きがあります。古い映画を見る醍醐味です。
単なる浮気話ですが、巨匠の手にかかると「夫婦とは?」みたいなヒューマンドラマに感じます。繊細な心理描写が心を揺さぶるのだと思います。
※今年87本目の映画鑑賞