キング・オブ・コメディ 1983年
物語
コメディアンとして有名になりたいと考えているルパート・パプキンは、有名コメディアンのジェリー・ラングフォードを熱狂的ファンの群れから救い出し、強引にコネをつける。「今度事務所に自演テープを持って来い」と言われて有頂天になったパプキンは、早くも自分はスターになったと錯覚し、昔から好きだった女性リタにも接近するが……
「タクシー・ドライバー」「レイジング・ブル」に続いて、スコセッシ監督とロバート・デニーロが組んだ映画。
ルパート・パプキンはコメディアンとして有名になり、世の中を見返す妄想に取り憑かれたサイコパス。自宅にショーのセットがあったり、壁に舞台から見た大笑いする観客の写真が貼ってあったりする。
マーシャ(サンドラ・バーンハード)はジェリー・ラングフォードの熱狂的なファンで異常なストーカー。パプキンと組んでジェリーの誘拐を企てる。
サイコパスを描いたホラーかコメディなんだけど、狂気と笑いが紙一重で微妙な感じ。
エンタメかと思わせて、偶像崇拝的なショービジネスや現代社会を皮肉ったような感もあるし、最後のパプキンのスタンダップコメディを見るとヒューマンドラマにさえ見える。
ピカソみたいな名画です(褒めています)。興行的には失敗したそうですが、簡単そうで簡単には作れない巨匠の映画だと思います。
ピカソより、普通にラッセンが好きな方には、おススメできません。
※今年113本目の映画観賞