さよなら、人類 2015年
物語
面白グッズを販売する為にさまざまな人々を訪ねて歩く、冴えないセールスマンコンビのサムとヨナタン。
ワインを開けようとして心臓発作を起こしてしまう夫と異変に気付かない妻、船酔いするからと理髪師に転職した船長、天国まで持っていくと宝石入りのバッグを手放さない亡くなる直前の老女などなど。彼らの行く末に語られるのは実に滑稽で切ない人生を生きる人たちのエピソード。
原題は「枝にとまる鳩 実存の投影」といった哲学的なタイトルです。作品は39のエピソードから成り、冴えないセールスマンのサムとヨナタンのエピソードが全体の繋ぎになっている。
2014年・第71回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した不条理コメディです。
ショート・コント形式で、ブラックでシュール笑いの作品です。外国の笑いなので日本人には笑いどころが掴み難い。いや、突っ込んで言うと面白くない…。松本人志とか内村光良の方が面白い。
ベネチア映画祭はお笑いコンテストではないから、1シーン1カットの長回し撮影、作り込まれた舞台とか、独特の作風や芸術性が評価されたのだと理解できるけど、それでも、金獅子賞は過大評価ではないかと思ってしまう。
オフィシャルサイトの紹介では、「ヴェネチア史上最高の映画!」(ポジティブ誌)、「映画史に名を刻む傑作!」(エル・ムンド紙)と批評家の支持も高く、審査員長アレクサンドル・デスプラは、「哲学的で詩的、それでいて人間的作品だ。驚き、感動、衝撃。私たちが求めていたこれら全てを与えてくれたのは『さよなら、人類』だけだった」と絶賛している。
と、なんかベタ褒め。僕には迷作だな。
※今年131本目の映画観賞