めし 1951年
成瀬巳喜男監督
物語
周囲の反対を押し切って結婚したものの、今では倦怠期に突入している一組の夫婦(原節子、上原謙)の家に、家出してきた姪(島崎雪子)が転がり込んできた。奔放な彼女の出現で、夫婦の間にはささやかな波紋が……
成瀬巳喜男監督が林芙美子の未完の小説を原作に映画化したヒューマン映画
成瀬巳喜男と小津安二郎は作風が似ていますが、この映画は原節子、杉浦春子らが出演していて小津映画と錯覚します。
この作品では小津監督との違いも浮き彫りになります。成瀬監督の作品には、履き古した靴や汚れたワイシャツ、生活費の話とかが出てきて「所帯じみた」と言うのか「リアル」です。小津安二郎なら撮らないものに、二人の作品アプローチの違いを感じます。
原節子さんの演技がいいですね。なんだかんだで夫婦愛の映画です。心温まる作品でした。
※今年173本目の映画観賞