警察日記 1955年
久松静児 監督
物語
会津磐梯山麓の小さな町を舞台に、警察官とその町に暮らす人々のエピソードを描く。
のどかな田舎の警察官を主人公にした人情話ですが、原作者、伊藤永之介はプロレタリア文学の作家で、貧困や社会問題が描かれています。
作品には、万引きや窃盗犯、人身売買のような職業紹介、貧困から母親に捨てられた子供、戦争で五人の子供を失い気が狂った老人、品性に欠ける大臣や役人らが登場します。
当時の日本社会をしっかり見つめた作品で、役者の演技も素晴らしく、隠れた名作じゃないかと思います。
森繁久弥、三国蓮太郎、宍戸錠など、若き日の大スターが見られて映画ファン的にも楽しい。
※今年183本目の映画観賞