ノーカントリー 2007年
監督 コーエン兄弟
物語
狩りをしていたルウェリンは、死体の山に囲まれた大量のヘロインと200万ドルの大金を発見する。危険なにおいを感じ取りながらも金を持ち去った彼は、謎の殺し屋シガーに追われることになる。事態を察知した保安官ベルは、2人の行方を追い始めるが……
第80回アカデミー賞で作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞を獲得。原作はピュリッツァー賞作家コーマック・マッカーシーの「血と暴力の国」
殺し屋のアントン・シガーのサイコぶりがなかなかいい。家畜屠殺用のエアガンとか得物もユニークで面白い。ルウェリン・モスを追うアントン・シガーの追跡劇はスリリングで面白かった。
中盤から後半は難解。ベル保安官が事件に対峙するが、圧倒的な悪の前に全く力ない。
最後はベル保安官が見た二つの夢の話で終わる。夢の意味は観る者の解釈に委ねられます。
スッキリしない結末。テーマも解り難い。映画的にはいまいちな感じがするが、この割り切れなさこそがアメリカの苦悩なのかもしれない。
※今年192本目の映画観賞