金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

イヴの総て

イヴの総て                              1950年

ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督

物語

 劇作家リチャーズの妻カレンは、親友で女優のマーゴ・チャニングの舞台を、毎晩のように観に来ている女性に気づいていた。彼女の名前はイヴ。熱心なマーゴのファンときいて、カレンはイヴをマーゴの楽屋に招待する。マーゴは、不遇な人生を送ってきたイヴに同情し、彼女を側に置くことにするのだが…

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1950年のアカデミー賞受賞作品。

映画は、イヴが演劇界の新人賞を受賞式のシーンから始まります。お祝いの席ですが、客の中には苦々しい表情の者もいます。

一体、何があったのか?と言うことで、物語はマーゴとイヴとの出会いまで遡ります。よく出来たシナリオだし、役者さんの演技も素晴らしく物語に引き込まれます。

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マーゴ演じるベティ・ディヴィスの演技は絶品。マーゴは女優としての名声を手に入れているが、内心は家庭的な夢もあり、40才という年齢に不安を感じ始めています。若いイヴに嫉妬したり、荒れて周囲に毒づいたりしますが、この演技がなかなか。

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イヴ(アン・バクスター)は、前半は謙虚で大人しいフリをしていますが、徐々に本性を現します。この変化を上手く演じています。

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(おまけ)ちょい役のマリリン・モンロー。本格的なデビュー前で、劇中でも駆け出しの女優役でした。

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おもしろ映画でした。ショー・ビジネス界の裏側みたいな作品では、古典にして王道かも。

※今年206本目の映画鑑賞。