都会のアリス

都会のアリス                   1973年

ヴィム・ヴェンダース監督

物語

旅行記の執筆のためアメリカを放浪していたドイツ人作家フィリップが、帰国のため立ち寄った空港で9歳の少女アリスとその母に出会う。ひょんな事から少女をアムステルダムまで連れて行くこととなったフィリップ。しかし待ち合わせたアムステルダムに母の姿はなく、彼は少女の記憶を頼りに祖母の家を探す旅に出ることとなる。

ヴェンダース監督のロードムービー3部作の第一作。

「さすらい」と比べると「都会のアリス」は、すごく観やすい。時間も2時間位で程よいし、ロリコンではないけど少女との旅の方が興味が持てる。「さすらい」のオジさん二人旅はロードムービー上級者向けだろう。

自分を見失っていたフィリップが少女との旅で次第に自分を取り戻していくというテーマは理解しやすい。ポラロイドをフィリップの心理状態を表現する小道具として使われている。なかなか上手い演出でした。

ロードムービーって然程好きなジャンルではなかったのですが、本作を見て少し開眼、好きになりました。自分探しと旅の偶然性の組み合わせって面白いですね。旅に出たくなりました。

※今年230本目の映画鑑賞。