太陽を盗んだ男 1979年
長谷川 和彦監督
物語
中学校の理科教師、城戸誠。東海村の原子力発電所からプルトニウムを盗み出し、自宅のアパートで原子爆弾の製造に成功する。城戸は原爆を武器に、警察に対してプロ野球のTV中継を最後まで見せろと要求。続いて城戸は、ローリング・ストーンズの日本公演をラジオ番組を通じて要求する……
沢田研二主演。個人が原爆を製造し国家権力と対峙するという”とんでも”映画ですが、後のグリコ・森永事件とかオウムサリン事件などを先取ったようところがあります。
冒頭のバスジャックが、60年代や70年代の学生運動時代の若者とすれば、城戸はポスト学生運動の時代の若者で、国家や体制に対する不信感や反発はあるが、政治には興味が全くなく、いわゆるヲタク的な若者です。
沢田研二は歌手だけど演技は上手い。この映画では老人、女装、ヒゲ男など様々な変装も結構サマになっていた。
菅原文太は刑事役ですが、イメージ通りの俠だてです。
池上季実子さんは城戸に惹かれて共犯者になる役回り。ボニーとクライドのボニーみたいな感じ。若くて綺麗でしたね。
派手なカーチェイスなどアクションシーンも見せる。日本映画にしては頑張ったんだろうな。
エンディングはニューシネマ風。カルトな感じで、結構、面白い映画でした。
※今年231本目の映画鑑賞。