金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

ある子供

ある子供                         2005年

ジャン=ピエール・ダルデンヌリュック・ダルデンヌ 監督

物語

18歳のソニアと20歳のブリュノに息子が生まれる。病院から戻ったソニアは、定職もなく怪しい商売でその日暮しをしているブリュノにまじめに働くよう頼むが、ブリュノはそれを断ってしまう。ある時、ブリュノは子供と外で二人っきりになったのをきっかけに子供を養子として売ってしまい、それを聞いたソニアは卒倒する…。

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第58回カンヌ国際映画祭で最高賞にあたるパルム・ドールを受賞。ダルデンヌ兄弟にとってパルムドールを二度目の受賞となった。

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悪気もなく自分の子供を売ってしまう。ネグレクトや児童虐待のニュースが後を絶たないご時世、こんな男も少なからずいそうです。

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幼稚で自己本位、子供が出来ても親としての自覚がない…タイトルの「ある子供」はブリュノ自身も指しているのでしょう。ブリュノは金に困ったあげく、スクーターでの引ったくりを企てます。

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貧困から自転車を泥棒してしまうヴィットリオ・デ・シーカの「自転車泥棒」を連想しました。描かれているのは精神的な貧困ですよね。

※今年109本目の映画鑑賞。