陽気な中尉さん 1931年
物語
オーストリアのウィーンに住むニコラス・フォン・プレイン第一親衛隊中尉(愛称ニキ)は、
優雅な独身生活を過ごすプレイボーイ。友人であるマックスの恋の悩みの相談を聞くが、彼が恋している女性コンサート・バンドのリーダーであるバイオリン弾き・フランジーと恋仲になる。
ある日、オーストリアの友好国であるフラウゼンタウム国王陛下が、王女であるアンナと親善のためにウィーンにやってくる。その歓迎式典のパレード中、馬車が通ったタイミングでニキは対面にいるフランジーに笑顔とウィンクをするが、それが王女に向けられたものだと勘違いをされて大騒動に・・
プレイボーイのニキと美女2人。1人はモダンなバイオリニスト・フランジーもう1人は、伝統ある王家の王女のアンナ。三角関係の他愛のない艶笑喜劇ですがユーモラスで楽しい作品になっています。
ニキを演じるモーリス・シュヴァリエは愛敬があって歌も上手い。歌詞なしの即興歌「タッタラタター♪」はチャップリンの「ティティーナ♪」のよう・・
フランジー役のクローデット・コルベール。フランク・キャプラの「或る夜の出来事」のヒロインを演じていましたね。この映画でも脚をみせるシーンがあります。
ミリアム・ホプキンス(アンナ)は王族の格式高い女性を演じています。映画のラストでは、フランジーのアドバイスでニキ好みの垢ぬけた女性に変身するのですが、この落差にコメデイェンヌの才を感じます。
女性が魅力的で粋な作風、艶笑喜劇の巨匠ルビッチの「らしさ」を感じる作品でした。
※今年117本目の映画鑑賞。