ベルサイユのばら 1979年
ジャック・ドゥミ監督
物語
池田理代子原作「ベルばら」の実写映画。フランス革命前から革命前期のベルサイユを舞台に、男装の麗人オスカルとフランス王妃マリー・アントワネットらの人生を描く。
監督は「シェルブールの雨傘」のジャック・ドゥミ、音楽はミシェル・ルグラン、キャストは全員外人で、フランス政府の協力によりヴェルサイユ宮殿での撮影された。
オール・フランスロケ、しかも本物のベルサイユ宮殿で撮影するなど豪華な実写版。しかし日本での人気はイマイチで、総制作費を10億円に対し配給収入は9億3000万円と振るわなかったそうです。
興行不振の原因はオスカルのイメージかと思います。映画は女性としてのオスカルが強調されていて、原作のボーイッシュで凛々しいイメージが後退しています。
この作品の底流にあるアンチ・ジェンダーや宝塚的な世界観が表現できていないのが残念。
劇場公開は1979年ですが、デジタルリマスター版として2017年に再発売されるまで、知る人ぞ知る作品だったようです。
興行はイマイチでも、一見の価値有り。お蔵入りにさせるには勿体ない作品です。再販されて良かったと思います。
あとベルサイユ宮殿での撮影を特別に許可したフランス政府に感謝ですね。I Love France!
※今年159本目の映画鑑賞。