日本発狂 手塚治虫
物語
深夜の街を亡霊たちが行進する!?市郎少年はふとしたことから、現世と来世とを行き来する不思議な少女と出会った。“あの世”で着々と準備が進められている陰謀とは何か!?
「高一コース」(学習研究社)で1974年4月号から1975年3月号に掲載された作品。
初見かと思ったら、昔、読んだことがありました。深夜な街中を更新する幽霊のシーンが印象に残っています。
この作品が、つのだじろうの「恐怖新聞」にインスパイアされたものだと白状しているようですね。タイトルは「日本沈没」からかな。
人が死ぬとあの世に行き、あの世で死ぬと現世に生まれる。あの世は3つの勢力に分かれて戦争中で、あの世の大量の戦死者が、この世のベビーブームの原因になっているという世界観が面白い。
エンディングが「君の名は」だという記事がネットにあった。なるほどね〜、輪廻転生ラブストーリーという見方もあるね。
単行本一冊の中編だけれど、3巻くらいの長編にして、デビルマンか幻魔大戦みたいなカオスにしたら面白かっただろうと妄想してしまう。手塚さんの漫画はアイデアの宝庫だな。
※久しぶりの漫画読書。今年22作品目。