友よ、風に抱かれて 1987年
物語
戦死者を埋葬する第3歩兵隊(オールド・ガード)の任務は名誉であり、全兵士の憧れであった。だがこの部隊に新しく配属されたウィローは、「墓を守るより、ベトナムで闘いたい」と主張する。彼の上官であり、この戦争に疑問を抱くハザード曹長とネルソン上級曹長は驚くが、 やがて新兵の訓練が始まると、彼の愛国心に心動かされる。ウィローは幼なじみのレイチェルと結婚式を挙げ、1969年少尉としてついに念願の戦地へ赴くことになる。
原題の“石の庭”とは、アメリカ軍人が葬られるバージニア州のアーリントン国立墓地のこと。
ベトナム戦争を描いた作品ですが、「地獄の黙示録」に比べて地味だが、戦争に対する異なる立場の対立、兵士らの友情やロマンスなどを描いたドラマです。映像もコッポラらしく重厚で美しい。
ベトナム戦争を題材にした映画ですが、1987年に製作されたのは、イラン・イラク戦争から中東に深く関わるようになったアメリカに警鐘を鳴らす意味があったのかと思います。結局、1991年には湾岸戦争が起こります。ハイテク兵器でアメリカはフセイン政権を打倒しますが、その後の治安維持やテロとの戦いで多くの犠牲者を出しました。
最近、アメリカはイランとの開戦を準備しているようで、日本も有志連合として艦艇派遣を求められています。日米同盟も重要でしょうが、ここは思案のしどころでしょうね。
※今年176本目の映画鑑賞。