金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

月はどっちに出ている

月はどっちに出ている      1993年

崔洋一監督

物語

多国籍都市・東京。在日コリアンタクシードライバー忠男は、朝鮮学校の同級生だった社長や、風変わりな同僚達といい加減な毎日を送っている。母の経営するフィリピン・パブのホステス送迎を日課にしている彼はある日、新顔のチイママ・コニーに出会う。妙な大阪弁で生意気な口をきくコニーに、なぜか魅かれた忠男は、留守の間に彼女の部屋に引っ越してしまう。

f:id:tomo2200:20190829234752j:image

f:id:tomo2200:20190830000348j:image

崔洋一監督作品、原作は梁石日の自伝的小説「タクシー狂操曲」。第17回日本アカデミー賞を初め多くの賞を獲得。

f:id:tomo2200:20190830003908j:image

f:id:tomo2200:20190830003923j:image

在日コリアンとフィリピン人の恋愛を描いた物語。岸谷五郎と(大阪弁の)ルビーモルノの演技は良かった。

f:id:tomo2200:20190830004311j:image

1993年は細川護熙が総理大臣になり、55年体制が終了したと言われた。この映画もバプル崩壊後の混沌とした雰囲気が漂う。コスモポリタン的な作品。なかなか面白い映画だった。在日コリアンのリアルを感じた。

f:id:tomo2200:20190830010501p:image

※今年183本目の映画観賞。

 

追記。残念な日韓関係

「月はどっちに出ている」が公開された1993年当時、韓国はまだ「近くて、遠い国」だった。この10年後には「冬のソナタ」で空前の韓流ブームが起こる。

f:id:tomo2200:20190830011048j:image

一方、2002年の日韓共催Wカップを契機に日本人に「嫌韓」も意識されるようになる。

f:id:tomo2200:20190830011344j:image

嫌韓の先駆けとなった「嫌韓流(2005年)」

f:id:tomo2200:20190830011856j:image

f:id:tomo2200:20190830012122j:image

f:id:tomo2200:20190830012252j:image

嫌韓」の流れを決定的にしたのは李明博竹島上陸と天皇謝罪発言から。更に、朴槿恵文在寅、と韓国の病的な恨日により、遂に…

f:id:tomo2200:20190830012758p:image

f:id:tomo2200:20190830013236j:image

日韓断交(断韓)とまで言われるようになる。

f:id:tomo2200:20190830014412j:image

隣国との友好関係は互いに大切なのは間違いない。

脱「恨日・嫌韓」の流れを両国のリーダーが作るべき頃だと思います。実に、夜明け前が一番暗い。

おしまい