ル・アーヴルの靴みがき 2011年
物語
北フランスの大西洋に臨む港町ル・アーヴル。パリでボヘミアン生活を送っていたマルセル・マルクスは、いまはル・アーヴルの駅前で靴をみがくことを生業としている。 家には献身的な妻・アリエッティと愛犬ライカが彼の帰りを待っている。その小さな街で暮らす隣近所の人々の温かな支えも、彼にとってはなくてはならない大切な宝物だ。
そんなある日、港にアフリカからの不法移民が乗ったコンテナが漂着する。警察の検挙をすり抜けた一人の少年との偶然の出会いが、マルセルの人生にさざ波をおこす。 しかし同じ頃、妻アリエッティは医師より、余命宣告を受けるのだった…。
フィンランドの巨匠、アキ・カウリスマキ監督の2011年の作品。第64回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映され、FIPRESCI賞を獲得した。
ル・アーヴルで靴磨きで生計を立てている貧しい男が、警察の検挙から逃げてきた不法移民の少年をかくまい母親が住んでいるイギリスへの渡航を助ける話です。
そんな折に、妻のアリエッティが体調不良でら入院することになる。医師から余命宣告をされるが、夫のマルセルには暫く事実を伏せておくように医師にお願いするのでした。
マルセルを捜査するモネ警視。ゲシュタポを思わせるような黒い服装…(笑)実はいい人だったりします。
少年を助けるためにチャリティーコンサートを開くリトル・ボブ(実在するフランスのロックバンド)。年季が入っていますが、しっかり魅せます!
登場人物が善人ばかりでジブリ作品を観ているような気分になりました。
アキ・カウリスマキ監督は小津安二郎監督をリスペクトしているそうです。映画が公開された2011年には東日本大震災があった年、ラストシーンの桜は日本応援のメッセージではないでしょうか。
※今年193本目の映画観賞。