天気の子 2019年
新海誠 監督
物語
高校1年生の夏、帆高は離島から逃げ出して東京に行くが、暮らしに困ってうさんくさいオカルト雑誌のライターの仕事を見つける。雨が降り続くある日、帆高は弟と二人で生活している陽菜という不思議な能力を持つ少女と出会う。
「君の名は」の大ヒットで知名度を上げた新開誠監督の新作。まだ上映中だが、興行収入130億円を突破した。
「君の名は」と同じく、”BOY MEETS GIRL “ストーリーだけど、大都会で生きていくのが精一杯の若者を描いている。降り止まない土砂降りの雨は心象風景なのかもしれない。
主人公の森嶋帆高は没個性な”僕”的な存在。地味な主人公をライターの須賀圭介や圭介の姪の夏美など周囲の人が盛り上げる。ちょっとエヴァっぽいな。
地上に雨が降り続けることになるとしても、陽菜がいる世界に生きることを望む帆高は、巫女として天に上がった陽菜を地上に連れ戻しに行く。
リアルな東京の風景や自然描写などアニメ表現に磨きがかかっている。異常気象など身近に感じる話題を大胆に取り込んだ意欲作だがストーリーはイマイチ。
好みの問題だろうが終末的で恋愛至上的な世界観がカルトっぽく感じた。「君の名は」よりターゲット層が狭そう。
※今年208本目の映画鑑賞。