金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

赤いコーリャン

赤いコーリャン            1987年

チャン・イーモウ監督

物語

  18歳のチアウルは、ロバ一頭と引き換えに、親子ほど年の離れた男の許へ嫁ぐが、すぐに夫は行方不明になり、彼女はかつて自分を強盗から救ってくれた使用人のユイ・チャンアオと結ばれ、子どもが生まれるが、そこに日本軍の侵略の魔の手が…

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チャン・イーモウ監督のデビュー作で、ベルリン国際映画祭グランプリを受賞した。原作はノーベル文学賞作家、莫言の「赤い高粱」。

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コーリャン畑で結ばれるチアウルをユイ。風に激しく揺れるコーリャン(モロコシ)が2人のエクスタシィを表現していて艶めかしい。表現規制の厳しい中国で、頑張ったんだろうな。

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チアウルを演じるコン・リーは、この作品でデビューする。80年代の日本のアイドルみたい。

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後半は抗日ドラマ。残酷な日本軍に対し男達が決起して闘う展開になる。コーリャンから作られた赤い酒は、人民の血の色、革命の旗の色を象徴するのだろう。鮮烈な色彩表現が美しい。

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映画として素晴らしいが、残虐に描かれる日本人を見るのはツライね。立場を異にする日本人には、すっきりしない作品。

※今年225本目の映画鑑賞。