大きな鳥と小さな鳥 1966年
物語
父親のトトと息子のニネットは街へ行くため郊外の道を歩いていた。 途中、不思議なカラスが二人を呼びとめ、そのまま合流する。 おしゃべりだが左翼のインテリでもある彼は、 大昔、聖フランチェスコの使いとして鳥たちに神の福音を伝えた修道士チチッロの話を聞かせる。 なおも歩き続ける二人は様々な出来事に遭遇していき…
「奇跡の丘」「ソドムの市」の鬼才ピエル・パオロ・パゾリーニが1966年に手がけた作品。主演はイタリアの喜劇俳優トト、ニネット・ダボリ。音楽はエンニオ・モリコーネ。
ローマ郊外を歩く親子トトとニネット。シュールでナンセンスな、ロードムービー風のコメディ。言葉をしゃべる不思議なカラスが現れ、1200年前の修道士のチチッロとニネット(トトとニネット)の話を語る。
トトという俳優は私も知らなかったがイタリアではチャップリンにも並ぶ喜劇俳優。とぼけた味のある演技が印象的。
イタリア共産党 トリアッティの葬儀(実写)のシーンもある。映画に寓話的な含意や政治的な風刺がある。
細かなと意味はわからなかったのだが、どこへ向かうかもわからず歩く二人は、混沌とした時代を生きる大衆を描いているのだろう。
ナンセンスで面白かった。トトと二ネットの親子は、どこかイタリア版、天才バカボンみたいな感じでした。
※今年38本目の映画鑑賞。