金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

ピグマリオン

ピグマリオン                          1938年

アンソニー・アスキスレスリー・ハワード監督

物語

音声学の教授であるヘンリー・ヒギンズが、強いコックニー訛りを話す花売り娘イライザ・ドゥーリトルを訓練し、大使のガーデン・パーティで公爵夫人として通用するような上品な振る舞いを身につけさせることができるかどうかについて賭けをする。ヒギンズはこのために最も重要なことは、イライザが完璧な話し方を身につけることであると考えてこれを教授するのだが…

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ジョージ・バーナード・ショーの戯曲をショー自らの脚色で映画化した作品である。ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の原作にもなっています。

タイトルの「ピグマリオン」は、ギリシア神話に登場するキプロス島の王の名前で、彼は自らが彫刻した女性の彫像ガラテアを愛してしまったそうです。ヒギンズ教授を神話のピグマリオンを重ねています。

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映画を観て改めて思ったのはイギリスは階級社会なのですね。最下層の女性が上流階級のレディに変身するのは、階級社会に対する皮肉も入っています。差別を笑いにした作品です。

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マイ・フェア・レディ」とストーリーは同じですが、オードリーを主役にした「マイ・フェア・レディ」に比べて、主役のバランスはヒギンズ教授より。ドラマを楽しむなら「ピグマリオン」の方がお勧めですね。

※今年39本目の映画鑑賞。