金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

地獄

地獄                                  1960年

中川 信夫 監督

物語

宗教を専攻する大学生・清水四郎は成績優秀で周囲の評判も良く、恩師である矢島教授の愛娘・幸子と婚約して幸せの真っただ中にあった。そんな彼にしつこく付きまとうのが、四郎とは正反対に邪悪な同学年の友人・田村だ。ある日、四郎は田村の運転する車に乗っていたところ、酒に酔ったヤクザの男を轢き殺してしまう。これを機に彼の運命は一気に暗転していくのだった…

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中川信夫監督は「東海道四谷怪談」や本作「地獄」などの作品で知られ、和製ホラー映画の巨匠と言われている。(そうです。)

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前半が面白い、どこからともなく現れる悪魔的な友人・田村。登場人物が不道徳で業深い人ばかり。登場人物が次から次へと亡くなっていく(無理矢理感は笑う)展開の異様さがシュールで秀逸。

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死後の世界で再会する四郎と幸子。四郎は生前に幸子が赤ん坊を身篭っていたことを初めて知り、地獄に落ちた赤ん坊を救うとする…。地獄にもロマンスあり、冒険あり。

地獄の描写はグロが入っていますが、解説っぽいナレーションが入って、なんか怪しい宗教団体の映画みたいな感じもしました、^^; 。

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夏に怪談を聞いてゾッとするのが日本の慣わしで、昔はテレビなども夏に心霊特集をよく放映していたものです。僕はホラー系は苦手なのですが、本作の恐怖演出は懐かしい感じがしました。

※今年41本目の映画鑑賞。