金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

シャーロットのおくりもの

シャーロットのおくりものcharlotte's web )

物語

エラブル家に生まれた子豚のウィルバーはとある牧場に買い取られ、無邪気に暮らしていたが、あるとき、自分はいずれ殺されて肉にされてしまう運命であることを知る。嘆くウィルバーに小屋の上から声をかけたのは後に親友になる牝蜘蛛、シャーロット。彼女は驚くべき方法でウィルバーを救おうとする。果たしてウィルバーはどうなってしまうのか......

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米国の児童文学作家 E・B・ホワイト著。蜘蛛のシャーロットと子豚のウィルバーの友情を描いた物語。1952年に出版され全世界4500万部のベストセラーとなった。

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児童文学ですが感動しました。ストーリーも面白いし、動物たちのキャラがいきいきとしています。また蜘蛛のシャーロットが含蓄のあるセリフに友情や人生の意味について考えさせられます。挿絵もいい。

 

原作に感動したので、1973年に製作されたアニメ版、2006年の映画の両方を鑑賞しました。

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まずアニメ版。製作はトムとジェリーで有名な米国のハンナ・バーベラ・プロダクション。ミュージカル仕立てになっています。ストーリーは原作に忠実ですが、原作の持つ味わいまでは表現できてないかな…。

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余談ですがトムジェリーを作った製作会社だけあって、テンプルトン(ネズミ)の動きは上手かったです。

 

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次に2006年の実写映画。アニマトロニクスを担当したのは、子豚の活躍を描いた「ベイブ」と同じスタン・ウィンストン・スタジオ。

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だいたい原作通りだけど、アレンジもたくさんあって、女の子(ファーン)のファミリードラマ的な要素やネズミのテンプルトンがカラスに襲われて戦うアクションなど原作にはないシーンも追加されています。

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演出はありきたりながら、ファミリー向けのいい映画でした。

 

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結局、これは小説がお勧め。

シャーロットとウィルバー、動物たちの会話の面白さや、E.Bホワイトの語り口など、"噺"の上手さが、映像作品だとイマイチ伝わってこないのですね。改めて文学の力って奥深いものだと思いました。

※2本まとめて、今年15本目の映画鑑賞。