金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

スパイの妻

スパイの妻       2020年

黒澤清監督  

物語

1940年、貿易会社を営む福原優作は満州を訪れ、そこで日本軍(関東軍)の残虐な行いを目撃する。優作は正義感からこの事実を国際社会に暴露することを決意し、現地で手に入れた秘密情報を日本に持ち帰ってくる。妻・聡子は秘密を知って最初は夫を止めようとするが、結局は妻とし大義に参加することになる。

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2020年6月にNHK BS8Kで放送された黒沢清監督、蒼井優主演の同名ドラマを劇場公開用にした作品。第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞した。

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2020年の公開、銀獅子賞を受賞しています。

この映画は、細菌兵器の研究のために捕虜を使った人体実験を行っていたという旧日本軍の戦争犯罪を扱っています。「悪魔の飽食」で有名な731部隊の話ですが、個人的には、捏造とまでは言いませんが、どこまでが本当なのか疑問に思っています。議論が多いことを事実のように描くのはどうかと思いました。

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731部隊はさておき…

とにかく蒼井優が良かった。ドラマ的には聡子の幼馴染の津森(東出)との関係や、優作の人物像、ラストの展開などドラマ的に物足りなさもありますが、蒼井優の圧巻の演技に魅了されました。

※今年17本目の映画鑑賞。