モリのいる場所 2018年
沖田 修一監督
物語
自宅の庭に生きる植物や動物を描き続けた実在の画家・熊谷守一こと、通称“モリ”。彼と妻を取り巻く人々とのエピソードをもとにした物語で、モリの一日の出来事を温かくもユーモラスなタッチで描く。
山崎努、樹木希林が主演。二人は同じ文学座出身て50年の付き合いがあるが、初の共演だったそうだ。監督は沖田修一監督。
地味だけど豪華。役者の存在感が勝ち過ぎるきらいもありますが、やはり名優、他にこの役をやる俳優が思い浮かばない。もともと山崎努が守一の話を監督にしたことから、映画の企画が始まったそうで、山崎努の役づくりは力がこもっていました。
30年もの間、ほとんど自宅を外出する事なく庭の生命を描き続けた熊谷守一を描いた作品ですが、この映画を観て初めて熊谷守一という人物を知りました。まるで仙人、こんな面白い人がいたのですね。
↑実在の熊谷夫妻と映画のシーン
「蟻は左の2本目の足から歩き出す」守一の観察力を伝える言葉です。王貞治の「ボールの縫い目が見える」より凄いな。
興行収入3.3億(たぶん赤字)… 金儲け映画ではないにしても、もっと評価されても良い映画だと思います。
ただ(観た人しか分かりませんが)タライと宇宙人は余分、あとラストの俯瞰(惑星ソラリスか!)高級料理にケチャップをつけたような感じで惜しい。
※今年43本目の映画鑑賞。