物語
授業が終わり、教室で隣の席の子が駆け出して転んだ。その手当をしてやった主人公の少年は、自分のとよく似た彼のノートも一緒に持って帰ってきてしまう。その日も遅刻して、おまけに宿題を忘れて、先生にキツく叱られたばかりの隣の席の子に同情し、少年は自分とはまるで反対の方角に住む彼にノートを届けることにしたのだが……
友だちのノートを間違って家に持ち帰ってしまった少年がノートを返そうと友達の家を探す話だ。
大人たちは少年を助けてくれない。ノートを返しに行くより、宿題や家の手伝いをするようにいいつける。
友達のいるポシュテ村は、少年にとっては初めての土地。村人に友達の家を尋ねるが分からず、あっちに行ったり、こっちに行ったり…
友達の家はなかなか見つからない、少年の紆余曲折を象徴するようなジグザグ道。人生の縮図がここにある。
友達の家を探すだけの話だけど、「映画って、これでいいのだ、こうでないといけないのだ。」と思わせる。キアロスタミ監督、凄い!👏
※今年49本目の映画鑑賞。