御法度 1999年
大島渚 監督
物語
画解説・あらすじ
幕末の京都。時代の流れに逆行し、幕府の非常警察として抗争に明け暮れる新撰組に、惣三郎という新人が入隊する。妖しい魅力を放つ美少年・惣三郎に対し、次第に心を惑わす血気盛んな剣士たち。やがて隊内は、嫉妬や羨望を交えた不穏な空気に包まれるが…
司馬遼太郎の「新選組血風録」の「前髪の惣三郎」が原作。新撰組で起きた衆道(男色)騒ぎを描いた異色時代劇。松田龍平、ビートたけし、浅野忠信、武田真治らが出演。音楽は坂本龍一が担当した。
松田龍平。大島渚監督に見出されて本作で俳優デビューするのですが、当時16歳、まだ幼さも残る顔つきで妖しいです。親譲りの才能でしょうかね、堂々たる演技でした。
浅野忠信。惣三郎を衆道(男色)の世界に引きこむ田代彪蔵の役を演じた。豪華キャスティングの中で、あまり目立っていませんが、カッコいいですね。
実際の新撰組はもっと若いのですがね…。崔洋一の近藤勇はともかく、ビートたけしの土方歳三はイメージ違い過ぎる。別にリアリティにこだわる必要はないのだけど、新撰組のファンには違和感ありますよね。
武田 真治の沖田総司はいい。派手なシーンが無いが存在感があった。
今風に言えばボーイズラブの映画だけど、司馬遼太郎の原作で筋書きも面白い。何より松田龍平を世に出した事は大島渚監督の功績だと思います。本作が大島渚監督の遺作になってしまいましたが、その名に恥じない名作でした。👏
※今年53本目の映画鑑賞