金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

ペコロスの母に会いに行く

ペコロスの母に会いに行く.   2013年

森崎東 監督

物語

長崎で生まれ育った団塊世代のサラリーマン、ゆういち。ちいさな玉ねぎ「ペコロス」のようなハゲ頭を光らせながら、漫画を描いたり、音楽活動をしながら、彼は父さとるの死を契機に認知症を発症した母みつえの面倒を見ていた。迷子になったり、汚れたままの下着をタンスにしまったりするようになった彼女を、ゆういちは断腸の思いで介護施設に預けることに。苦労した少女時代や夫との生活といった過去へと意識がさかのぼっている母の様子を見て、彼の胸にある思いが去来する。

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長崎在住の漫画家・岡野雄一の同名エッセイ漫画を岩松了赤木春恵の主演で映画化したハートフル・ドラマ。

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僕も年老いた母がいて、認知症とか介護とか、映画の中の話ではなくて身近に感じます。

映画は認知症の母との日常だけでなく、母みつえの生い立ち、長崎の原爆のエピソード、結婚生活の苦労などを描いていて、しみじみと母の人生を振り返る息子ペコロスの気持ちも伝わります。

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もう亡くなってしまいましたが、主演の赤木春江さんは「世界最高齢88歳での映画初主演女優」にギネス認定されています。歳をとっても元気で活躍されているお年寄りを見ると元気をもらえそうです。

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涙、笑い、感動、老いや家族について考えさせられる素敵なドラマでした。赤木春恵さんの演技も素晴らしかった。👏 

※今年57本目の映画鑑賞。