物語
1920年代初頭のニューヨーク。ユダヤ系移民の少年ヌードルスは同年代のマックスと出会い、深い友情で結ばれていく。彼らは仲間たちと共に禁酒法を利用して荒稼ぎするようになるが、ヌードルスは殺人を犯し刑務所へ送られてしまう。1931年、出所したヌードルスはマックスらと再会し、裏社会に舞い戻るが……
マカロニウエスタンの巨匠セルジオ・レオーネの遺作となった作品で、ハリー・グレイの自伝的小説を原作に、ニューヨークのユダヤ系ギャングたちの栄光と破滅を、少年期、青年期、老年期の3つの時代を行き来しながら描く。主演はロバート・デ・ニーロ、音楽はエンニオ・モリコーネが音楽を担当。
長い。僕が見たバージョンは完全版ですが3時間49分の長尺でした。前編・後編に分けてもいいボリュームです。
一番好きなのは少年期のエピソードですかね。1920年代のNYを舞台に少年たちの友情や初恋などのエピソードなどがノスタルジックに描かれていて魅せられます。
デボラの少女時代を演じたジェニファー・リン・コネリーが妖精のように綺麗です。大人になったデボラ(エリザベス・マクガヴァン)に少しがっかりしたのは僕だけでしょうか。
青年期の物語は、街のチンピラからマフィアへ成り上がっていくチームと、マックスとヌードルの微妙なズレが描かれます。禁酒法の廃止という時代の変化により二人のズレが大きくなっていきます。
この映画には、いくつかのミステリーの仕掛けがあります。ほとんどの伏線が回収されますが清掃車とエンディングの笑みは観客の解釈に委ねられています。セルジオ・レオーネ監督自身のコメントは残されておらず、解釈には諸説有りです。
自分なりの解釈ですが、ラストの笑みは事件を利用してマックスを殺害することに成功したことの笑みなのでしょう。このワンシーンで、レオーネ監督は、マックスとヌードルの愛憎の深さやドラマの表裏を表現したのだと思います。
※今年4本目の映画鑑賞。