金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

ベイビー・ブローカー

ベイビー・ブローカー       2022年

是枝裕之 監督

物語

古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、<赤ちゃんポスト>がある施設で働く児童養護施設出身のドンス。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨンが<赤ちゃんポスト>に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジンと後輩のイ刑事は、決定的な証拠をつかもうと、静かに後を追っていくが・・

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是枝裕和監督作品。今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品。

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韓国の俳優、製作スタッフを使い撮った韓国映画ですが、しっかり是枝映画でした。育児放棄という問題を扱っていますが、母ソヨン、ブローカーのサンヒョン、児童養護施設出身のドンスと養護施設の子ヘジンら擬似家族的な関係が作られていく過程が見どころで、前作の「万引き家族」とテーマ的な繋がりを感じました。

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「子どもを捨てる」というテーマで、考えさせられるセリフもあります。繊細な演出、ソン・ガンホら俳優陣の演技も良くて良作でした。ただ、"クライム映画"としては、ほのぼのし過ぎですかね‥‥笑。

※今年21本目の映画鑑賞。