金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

人間の証明

人間の証明      1977年

佐藤純彌 監督

物語

 東京で殺害された黒人青年ジョニー・ヘイワード。彼が最期に残した言葉「ストウハ」を頼りに、日米をまたにかけて捜査を続ける刑事(松田優作)たち。やがて、戦後の混乱による母と子の悲劇があらわになっていく。

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「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?」西条八十の詩を使った森村誠一の有名な推理サスペンスです。

長い間、スルーしていた角川映画。有名ですが初めて観ました。

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デザイナー八杉恭子(岡田茉莉子

脚本は上手くなくて、人物像に説得力がないない。アメリカから訪ねてきたジョニーを追い払うなら普通は金で解決するよね‥、ジョニーはなぜ西条八十の詩集を大切にしていたのだろうか? わからないまま。

映画を観てから小説を買わせる角川の戦略かもしれない(笑)

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棟居刑事。松田優作の尖った演技が良かった。この映画の魅力は松田優作と言って過言ではないでしょう。

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印象に残るのは、ラストの谷へ落ちる帽子。
綺麗に飛ばすのに苦労したんじゃないかな。

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重々しいタイトルの割にチープな内容。音楽や効果音とか全体的にテレビのサスペンスドラマみたいでした。

映画としての良し悪しはさておき、劇中のファッションショーとかニューヨークロケとか、豊かになり始めた当時の日本の雰囲気がよく映し出されています。角川映画が若者に流行った理由ではないでしょうか。

※今年37本目の映画鑑賞。