ビクター/ビクトリア 1982年
物語
1930年代のパリ。ゲイの芸人トディは、勤め先のナイトクラブにオーディションを受けに来たソプラノ歌手ビクトリアと出会う。失業して家賃すら払えずにいるビクトリアは、トディのアイデアで、女装した男性歌手として売り出すことに。瞬く間に人気者となるビクトリアだったが、シカゴからやって来た大物ギャングのキングに気に入られてしまい……
ジュリー・アンドリュース主演、1933年製作のドイツ映画「カルメン狂想曲」を基に、アンドリュースの夫であるブレイク・エドワーズが監督・脚色を担当。7つの部門でアカデミー賞ノミネートを受け、ヘンリー・マンシーニがアカデミー作曲賞を受賞した。
ジュリー・アンドリュースは「メリー・ポピンズ」「サウンド・オブ・ミュージック」に続く、本作で3回目のアカデミー主演女優賞にノミネートされる。男装が凛々しい。
映画が公開された1982年はダスティン・ホフマンが「トッツィー」で話題を集めた。最近はゲイやオカマを笑いにするのは難しいが、当時はゲイの社会的認知度を上げるという意味でリベラルだったと思う。
トディー役のロバート・プレストン西部劇映画で知られるが、トニー賞ミュージカル主演男優賞を2度も受賞しているミュージカル俳優でもあり、本作の
シカゴから来た大物ギャング、キングを演じるジェームズ・ガーナー。ビクトリアに一目惚れするがゲイと知り煩悶する。恋愛コメディの割に地味なルックス。酒場で乱闘するシーンもありますが、ジュリー・アンドリュースの引き立て役に徹していました。
ちょと洒落たミュージカル・コメディ。ジュリー・アンドリュースにエンターテナーぶりに惚れ惚れ。いい映画でした。欲を言えば、ミュージカルのシーンがもう少し欲しかったな。
※今年45本目の映画鑑賞。