最後の戦い 1983年
物語
近未来。最終戦争と異常気象のために空気は汚染し、文明は破壊され、わずかに生き残った人々も声帯を傷つけ、言葉を失っていた。男たちは限られた水と食糧、そして女を求めて最後の戦いを繰り広げる…
リュック・ベッソン監督の初の長編作品。
なんか大友克洋っぽいな、と思ったのだけど、大友克洋も影響を受けたフランスの漫画家メビウス(ジャン・ジロー)が共通のルーツかと思います。
近未来の荒廃した世界のバイオレンスいう設定にはマッド・マックスあたりも影響しているのでしょう。懐かしい80年代サブカルの匂いがプンプンします。
モノクロで、台詞無し(環境汚染で声帯をやられて声が出ないという設定)音楽のみという映画だけど、リュック・ベッソンのキレのよい演出には、後の名作「レオン」や「ニキータ」への繋がりを感じます。
極め付けは、海の物とも山の物ともつかぬジャン・レノ。 大スターの黒歴史的な勇姿を見るだだけでも、この映画の価値はあるでしょう。
若きリュック・ベッソン監督の才気溢れる映像作品でした。なかなかマニアック。
※今年107本目の映画鑑賞。