つばさ 1927年
物語
中西部の田舎町育ちのジャックは土地の富家の娘シルヴィアを恋するが、隣家のメアリーの彼への思慕に気付かなかった。そして、シルヴィアは名家の御曹子デヴィッドと相思相愛の仲だった。やがてアメリカが第一次世界大戦に参戦すると、ジャックとデヴィッドは共に航空隊に志願し二人は共に欧州戦線へ。やがて撃墜王として知られるようになった両者だが、同じ女性に惹かれたことにより、二人の友好関係に次第に亀裂が生じる。
第一回アカデミー賞を受賞した作品。
監督のウェルマンは第一次世界大戦中にはフランス外人部隊に参加しエース・パイロットとして活躍しています。「つばさ」は自身の経験が活かされているそうです。
デヴィッド、メアリー、ジャック。
デヴィッドにはリチャード・アーレン、ジャックにはチャールズ・ロジャースという二人の若手スターを起用した。
メアリー役のクララ・ボウはサイレント時代のセックス・シンボルだった女優。メアリーはジャックを思ってキュートな演技が印象的。ガンダムのフラゥ・ボウのモデルになったなんて説もありますが真相は定かではありません。
この映画の見どころはリアルな空中戦。カメラ20台を使い撮影したそうです。撮影も凄いけど、火を噴いて雲海に落下する飛行機を操縦しているパイロットの技術も凄い。サイレント時代の大スペクタクル映画です。
(ネタバレですが)
敵陣に墜落したデヴィッドは敵機を奪って自陣に戻ろうとします。ジャックはデヴィッドが乗っていると知らずに撃ち落としてしまいます。最後デヴィッドはジャックに抱かれて亡くなるのですが、このシーンはグッと来ました。
第一回アカデミー賞を受賞しただけのことはある映画ですね。結構、楽しめました。
※今年85本目の映画鑑賞。